私の好きなこと~美術館とAIイラスト~

こんにちは!新入社員S.Oです。

今回のテーマは「私の好きなこと」です。

 

学生時代、学割が利くのをいいことに、美術館や博物館によく行きました。

ジャンル問わずなんでも鑑賞した経験のおかげで、社会人になってからも

美術館巡りを趣味のひとつとして楽しんでいます。

 

年末にjunaida展「IMAGINARIUM」に行ってきました。

上京が決まってすぐに「絶対行く!」と決めていた展覧会です。

 

Junaidaさんは水彩画を専門にされている画家さんです。

有名デパート催事のビジュアルや書籍のカバーイラストを手がけていたりもするので、

どこかで目にしたことがある人もいらっしゃるかもしれません。

絵本コンクールの原画展を観覧しに行くのが毎年楽しみなのですが、

その中でも特に印象に残っているのが2015年に出会ったjunaidaさんの作品でした。

 

大きな余白とぎゅっとつめこまれた緻密な書き込みとのコントラスト、

少し懐かしさを感じる東欧チックな色使いの建築物。

ひるがえる布の動き、暗い中で照らされた鉱石のぼうっとした輝き。

暗闇を練り歩くコミカルな造形の異形たち・・・

ひとつの構図・テーマに対していくつもの作品を描かれるので、シリーズごとに

変わる作風も鑑賞の楽しみだったりします。

そんなjunaidaさんの作品がなんと400点以上も飾られるとあっては

行かないわけにはまいりません。

 

感想を一言でまとめるならば。

「めっっっっちゃよかった」です。

 

一枚一枚じっくりと眺め、絵の素晴らしさを堪能してきたのですが、

展示全体を通して気づいたことがありました。

あくまでも「絵」が主役で、目立つ文字はそれぞれの部屋に設置された展示テーマのみ。

それも装飾の一部として風景に溶け込んでいるのです。

タイトルや年代の表記もごくごく控えめで、極力「ことば」を使用しない意図を感じました。

 

視覚に訴える「絵」は、「ことば」より時に雄弁です。

受け手側の想像力は拡張され、見たことも体験したこともない世界に触れることができます。

しかし一方で、ルールがないぶん解釈は受け取る側に任されるという点が

難しいところだと思います。

あえて受け手側の想像力に任せるという作者やキューレーターの

自信・意気込みを感じました。

 

今年は「AIイラスト」を作成するツールが相次いで公開され、話題になりました。

簡単な操作で誰でも高クオリティのイラストを入手できるのが特徴で、

空想的な絵やリアルな動物の絵、萌え絵など、幅広いジャンルで人間が描いたものと

遜色ないほどのイラストを見かけることも多くなりました。

 

知らない方のために、ざっくりとですが説明を。

こんな感じの仕組みでイラストを生成しているそうです。

・AIが与えられたたくさんの画像データから色や形などの特徴を数値化し学習する

・意味のないノイズから色や形などの特徴を見出し、意味のある像に近づけていく

・「プロンプト」という生成の方向性を定める文章や参考画像を与えることで、

操作者の意図に近いイラストを生成させる

 

学習の元になるデータの扱いだったり権利問題だったり議論は尽きませんが、

現段階ではAIが自律して無からイラストを生成しているのではなく、あくまでも

人間が与えた指示やデータに基づいて生成されており、また鑑賞して作品の良し悪しの

判断をするのも人間だというのがポイントだと思います。

また、出来に驚かされるようなAIアートは多いものの、アートに込められた作者の

思いだったり遊び心だったりというものはまだあまり見られず、

今のところ人間の作品のほうが共感しやすいように感じます。

 

わたしたちが日々学び活用しているプログラミング言語は、なるべくあいまいなところを

なくしてコンピュータに正しく意図を伝えるための「ことば」です。

アートと異なるのは、合理的にシステムを動かすためのデータなど、

より数値化が簡単な情報を扱うという点です。

ゆえにプログラマーの仕事もそのうちAIに取って代わられてしまうのでは?という話を

聞くこともあります。

 

しかし、わたしたちが相手にするお客様はやはり「人間」なのです。

今、目の前にいるお客様が求めているものが何なのか、どうすれば喜んでもらえるのか。

顔の表情だったり言葉の調子だったり、お客様自身も気づいていないかもしれないあいまいなところに気づき、

拾い上げることができるのは(いまのところは?)人間ひとりひとりの受け取り方、

個性あってのことなのではないでしょうか。

 

あいまいなところと正確さと。

そのどちらにも対応できる人材になりたいと思います。

 

会場である立川「PLAY! MUSEUM」は2020年オープンの

新しい美術館で、今回初めて訪れました。

ただ作品を並べるだけでなく、配置や装飾、BGMにいたるまで、非常にデザイン性の

高い手の込んだ展覧会でした。

カフェのコラボメニューも凝っていて美味しかったです。

 

残念ながら今回の展覧会は1/15に終了してしまいましたが、

一年を通して「絵とことば」をテーマに、さまざまな絵本・漫画・アートを

五感で楽しむ展示を行っているようです。

施設周辺には文房具やインテリア雑貨、グリーンなど

おしゃれなものを扱うお店が多くありました。

次回は一日かけて周ってみたいと思います。


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